Story5 -初めての手術で小さな腫瘤を切除した時のこと-

1歳になる少し前の診察の時に『特定医療費(指定難病)受給者証』の申請をしましょうと言われた。

医療費を助成してくれるとてもありがたい制度。

ありがたい気持ちと共に「ああ、やっぱりレックなんだ、難病なんだ」って感じて、改めて現実を見た気がした。

 

1歳の誕生日は元気に迎えることができた。

装具をつけていても骨折予防のためだから歩くことに障害があるわけじゃなくて(この時はまだ伝い歩きや一人立ちだったが)、カフェオレ斑があっても特に困ることがあるわけじゃなかった。

日常生活で難聴だと感じることもなかった。

心身共に発達は順調でこの頃はまだ日常の中で病気を感じることは少なかった気がする。

1歳2か月ぐらいから病院で「右の耳下腺が腫れている」と言われることが時々あった。

この時は気がつかなかったんだけど、もしかしたら腫れていると思っていたのは腫瘍だったのかもって今は思っている。

レックの腫瘍の症状は思春期ぐらいに出現することが多いって言われているが、みいの場合はかなり早い時期に出現した。(そのことはまた今後書いていく)

 

そして、以前から気になっていた鼻の横のできもの(腫瘤)が本当に少しずつだが大きくなってきていたので、紹介された形成外科を受診した。

おそらくレックからのものだろうとのことで、切除したいなら手術はすぐにできると言われた。

先生は親の判断に任せる感じだった。

パパとすごく悩んだ。

まだ1歳2か月…全身麻酔をしてまで手術をするべきなのかなって…

親としては鼻の横にできものがあることはすごく気になる。

でも今、その見た目だけのためにつらい思いをさせてまで手術しないといけないのか…

 

それでも手術すると決めたのは切除して調べないと、そのできものが何かははっきりとわからないと言われたから。

 

最初に形成外科の診察を受けてから約ひと月…手術日が決まった。

手術日ははその日からさらに一ヵ月半後。

みいはその時1歳4か月だった。

 

手術日が近づいてきて、入院する数日前に術前検査と手術前の説明があった。

術前検査はレントゲン、心電図、採血。

大人だったら大したことないのかもしれないが、小さなみいには負担だっただろうな。

 

手術についての説明はこんな感じ。

「腫瘤を切り取り皮膚を縫い合わせる予定で、鼻の溝に沿って縫うので半年から1年したら傷跡はほとんどわからなくなるだろう。手術後、麻酔からの覚め具合が悪かったりしたらもう1泊入院する可能性もある。」

手術は30分ぐらいで終わるが麻酔まで含めると1時間ぐらいかかるということだった。

 

手術の前日に入院した。

身体測定から大泣きして、その後も先生や看護師さんが来るたびに泣いて大騒ぎだった。

それ以外は機嫌よく遊んでくれていたけど、夜はやっぱり寝つくのに少し時間がかかっていた。

手術の日。

手術は朝一だったけど、みいの目覚めはよかった。

一緒に手術室に入ると不安そうにぐずりだして、私が手術室から出る時には大泣きしてこちらに手を伸ばしていた。

私まで泣きそうだった。

手術は1時間ぐらいで終わって、手術室までお迎えに行った。

看護師さんに抱かれたみいは私を見ると泣いてしがみついてきた。

私に抱かれたままベッドに乗って病室へ移動。

 

術後4時間は安静・絶飲食、そして点滴をする。

熱も38℃あって、ずっとウトウトしていたり、眠っていたりという感じだった。

でも4時間経つ頃になると、のどが渇いているのか「マンマ」と言いながら口をペロペロしたり、点滴をしている手にかぶりついたり…動きが出てきた。

 

飲水の許可が下りて、お茶をあげるとマグマグでお茶をがぶ飲みしていた(笑)

マグマグを絶対手放さず、マグマグを持ったまま再びウトウト…

その後は汗をたくさんかいて、少しずつ顔色がよくなり、熱も下がった。

ヨーグルトを食べていいと言われてあげるとペロリ、足りないと泣いていた…

予定より少し遅くなったが、経過が順調だったので無事にその日のうちに退院許可が下りた。

お腹がすいている様子だったので帰りにスーパーでおにぎりとバナナを購入すると、それはそれは素敵な食いっぷりだった(笑)

結局、車の中でおにぎり2,5個とバナナ1本とヨーグルトをたいらげ、帰宅後も塩せんべい4枚食べていた。

でもそんなみいを見てなんだか安心した。

 

手術の次の次の日には保育園へ復帰した。

機嫌もよくていつもと変わらずに過ごせていた。

手術の後には絆創膏を貼っていたけど、幸いあまり気にもならないようだった。

術後、1週間で抜糸をしてもらいに病院へ。

少し赤みは残っていたが3か月もすれば消えるとのことだった。

 

腫瘤は『神経線維腫』ではなく『黄色腫』だったと説明があった。

後で調べると正式には『若年性黄色肉芽腫』というらしい。

レックの皮膚症状で自然消失することもあるみたいだったが、切除しないとわからなかったことだからやはり手術はしてよかったと思っている。

 

1歳過ぎてからのみいの様子を書いておくと、相変わらずしょっちゅう鼻水と咳と熱発と闘っていた(笑)

でも保育園には毎日楽しそうに通えていたし、私もそんなみいと一緒に保育園へ通いそれなりに楽しく働いていた。(それなりに…笑)

 

伝い歩きや一人立ちは月齢的には標準だったと思うが、歩くのは少し時間がかかった。

やっぱり装具を着けていることでバランスがとりにくかったり、多少歩きにくかったりしたのかなと思う。

手を引いてもらって歩くのが大好きだった。

 

それでも手術後しばらくして、1歳4か月で歩き始めた。

嬉しいのかキャッキャ大笑いしながら歩いていたのを覚えている。

大笑いしなきゃもうちょっと長く歩けるだろうに…って思いながら一緒になって大笑いしていたことも…

 

笑ったりおしゃべりしたりまねっこしたり、なんでも自分でやりたがって、たまには怒ったり泣いたり…活発に動いてよく遊んでいたなぁと思う。

何をしても可愛い時期だった…もちろん大変なことも多かったけど、本当にみいのおかげでたくさん笑えたし元気になれていた。

 

きっと共感してくれるお父さんお母さんは多いと思う。

病気のこと以外でも食事だったりトイレトレーニングだったり、たくさん悩みもあったし、ほんと大変だけどね、子育て(笑)

 

でも子どもは天使だよね、本当に。

そんな天使と共に初めての手術を乗り越えることができた。

本当によく頑張った、頑張ってくれてありがとう。

 

To be continued…

 

※レック=レックリングハウゼン病

 

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